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真空からのPrelude 2024

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  • 2024年2月15日
  • 読了時間: 30分

一.   深緑色の一見ただのスーツケースに見えるスチール鞄を持って、月探索機を颯爽と降りた。 Kaguyaだと聞いて、あと一行で終わるはずの夏休みの宿題を開いたまま、今ごろ風に吹かれている窓際のカーテン。

 遠すぎるラジオからは、Kaguyaの話は何ひとつ聴こえてこない。もう名前なんてどうでもいい。だって私は乗ってしまった。身体が先に動くのは随分ニンゲンらしく素敵なことなんだって、僕はいつか決めたらしい。それに今は、色んなことをギュッとslimにしてしまう時代なのかもしれない。  

 

さて、このスーツケースを左手に持って(右手には兎?の懐中電灯)月面を歩いてみると、ま、ジャンプみたいな感じなんだけど、分かりやすく、スキップしているとして...カチャカチャ、ガラガラ、キシキシ、チリンチリンと色んな音が聞こえてくる。カラフルな音だ。もちろん、カラフルな音は本当にだんだんカラフルに発光してきているらしい。 心拍数のように、ゆっくりと発光しながら、時々早くなったりもしている。ちょっとバクバクしているものもある。なぜこんなにも心配になるのだろう? これらはただの石ころなのに。 そう、僕が地球にいたころ、沢山の石を趣味で集めたりしていた。地球には沢山の種類の石ころがある-地球の石ころはとても不思議で、大昔は文字を書くのに使われてた。

 でも、僕がいた頃は、もう石ころ達は、人々の生活に必要な電気を発電しさえもしていたんだ。文字じゃなくてね。 この石ころ達を、地球以外の誰かにもちょっくら見せてしまいたい。 僕はいつだって、誰かを驚かせるのが好きだから。 そう心に決めると、僕は一気に動き出した。まず、黄色い月面探索機の端っこを折りたたむと、picnicの出店みたいになった。それから中に折りたたんであったドアを180度くるりとひっくり返して、テーブルにした。探索機の羽は屋根になった。そこにスーツケースを、あの懐かしい遠心力を使って、勢いよく、多少フワリと乗せた。 さて、これはとても頑丈な保護用のケースだ。 もう、石ころ達はお互いに充分に擦れ合ったためにますます発光している。早く出してと言わんばかりに ...。

えっと。どうやって使うんだっけ。。 それよりもまず、もし今僕が最初に会う宇宙人がやってきて、もの凄く欲しそうに、もの凄く切なそうな目をしてきたら、どうしよう。一応僕の出店なんだから、僕が値段をつけたっていいはずだ、で。さて、いったいどんな風に渡せば宇宙人としては最高にHappyな気分なんだろう。地球人みたいにいきなり発光しながら、ぱあっと笑い出しちゃうような。人類の歴史に恥じないように...僕がその記念すべき1ページの主演兼監督の役目を負うとして... とりあえず開けた。このおそらく人間が作った地球史上最強のスーツケースは、もう間もなく机からバンバンジャンプしちゃいそうだったからね。 そうして開けるとすぐに、石たちは急に大人しくなった。スンとしてただ、ただ、それぞれの仕切りの中でキラキラ輝いている。

 まるで子供たちみたい-Rukbatは思った-彼もみかけはまるで本物の人間のこどもだったが、地球上ではよく好んで「大人ごっこ」をしていた。難しい本を読んだり、メガネをかけて会議で意見をのべたり、素早く計算をしながら法律を教えたり、もしたことがあった。 それで、そのまるで人間の子供みたいに元気だった石ころたち-僕が大切な場面で見つけてポケットに拾っておいたり、時間短縮のために「あるひと」に色付けやチューニングを頼んだりしながら一つ一つ集めたカケラたち-は、僕が次にすることを知っているよって言わんばかりの落ち着きを醸し出しはじめた(やっぱり石は言葉を話すものだね)。

 それで僕は一つを右手でそっと拾って、自分の喉の窪みのあたりに当ててみた。 すると、ほら、遠い地球のラジオからあの音楽が流れてきた。耳鳴り?いいえ確かに。そうだ思い出した、いつも歌はこういう風に歌うんだった。 だとしたら、この保護ケースの石ころたちは、地球から持ってきた、思い出を錬金した、色んな曲だったんだ...!! 月の上ではもちろん、空気の振動では声が出ないけど、石ころの光と電気の波で、宇宙空間でもちゃんと音が聞こえる。 僕の初めての出店にも、色とりどりの照明が徐々についてきた。

 

 Rukbatの初めてのお店を開店します! 売っているもの: 「石ころの波をコピーします。」 -オリジナル石はあげられないんだけど、僕が歌えなくなっちゃうから...でも、ずっと無くならない何かになったって本当に思えたら...石ころたちはきっと消えちゃうだろうな。。とくにこだわらないでいんだよ。なんていうか、もっと完全に組み込まれてしまうんだ、僕にも、君にも...。もしそうなったらなんだか寂しい気もするね、でも、 その日まで、ずっと歌おう! 半透明のゼリーみたいな、透き通る光を月面に落としながら、いつのまにか集まっててくれた、皆んなが揺れてる。 その時 僕たちが Aありのままで I生きてたら 僕は凄く嬉しいって ココロから思ったんだ

 

二.   月面探索機が休眠中-沢山の犬達をも集めてしまった僕たちがお別れをする時間がやってきた。太陽にさよならを言って皆が次々にhomeに帰っていく。 さて僕の家はどこだろう- 暫く真剣に考えてみたが全く思いつかない。僕の他にこの宇宙に、僕みたいな存在がいるかどうか、望遠鏡を使って辺りを見回してみた。 すると、何とも運のいいことに近くに一つの恒星に住んでいるらしい緑色の服をきた金髪の少年が、1輪の薔薇の花と仲良くおしゃべりをしているのを、見た。 僕は最初、飛び上がるほどに嬉しくて(実際に地球上だったらキャってさけび声が聞こえただろう)それと同時に急に彼とそのバラのことが羨ましく、次第に寂しい気持ちになってきた。

 僕もお家へ帰ろう。 でも、一体どこへ..?

 月は太陽の光と、皆の残した光の残像だけを残して端から順番に、もっと灰色になり、そしてもっと黒くなっていった。墨を何度も上から塗ったみたいに。そしてそれはやがて氷みたいに尖って銀色に光出すまで黒色になり続けた。 あたりには風がゴーゴーと吹き荒れてきた。

 あれ?僕とこの星は、回っているんだったっけ?それとも回られているんだっけ? ちょっと頭が混乱してきはじめたのだが、そういうときはその渦に飲み込まれないようにしてる。 どっちだっていいじゃないか-しかし何処からか聞こえてくるこの小さな、確固たる声を聞いてしまった-

「いや、良くない。」

 僕が回られている場所にいるのか、それとも回る場所にいるのかは、全然違うんだね。 声は無言になって多分頷いたはずだ。 なら仕方がない。 僕はとにかくまたあの太陽に会いたくなった。 僕は素早く考えた。 今すぐ太陽に会うためには、僕が回れば良いんじゃないか? でもどうやって? または凄く滅入った気持ちになりながら、吹きさらされていた出店を片付けた。 それから、「休業中」という張り紙を貼った。 そして羽だけをつけてスーツケースを両腕に抱え込み、2-3歩助走をつけてから、宇宙空間に飛び降りた。 少しするとあの金髪の少年が僕がふわりふわりと落ちていく様に気がついて、にっこりとした。バラはつつましやかに、丁寧にお辞儀をした。まるでバレリーナみたいに。「100年は見なかった、とても興味深い光景だね、バラ?」ふたりは嬉しそうに顔を見合わせてから、僕を再び見た。 少し暖かい気持ちになりながら、僕は手を振った。スーツケースを宇宙空間に落っことさないように、細心の注意を払いながら。

 ところで、地球の海は一体どんなところだろう。彼らは常に渦巻きながらあの星の表面を流れている。 白い泡を撒き散らしながら青の絨毯を敷いたりまた巻いたり。 一定のリズムはいつもいつも違っている。 スーツケースの中の石ころ達は、全部が薄青緑がかって、海に落ちたがっているようだった。 だから、僕は海に落ちた。 そういえば、僕はこういうときいつも成り行き任せで、自分の意思というものが全く無い。 もう、決まっていることなんだって、妙に納得してしまうんだ。 だから、海にスーツケースにひっぱられる感じで落っちたときも、驚かなかった。スーツケースが、波にぶつかった勢いで呆気なく開いてしまったことにはちょっと焦ったけど。 その中の、一つ。ハート型の薄青緑色の石ころが、青白い波に薄いピンク色の光を反射させながら僕の手まで泳いできた。あたりに花びらが散ってゆっくりと沈んでいった。 だから僕はそれをキャッチして、左手に握りしめた。僕はスーツケースを海の底に落っことしてしまったらしいが、もう今は、左手はグーで右手のヒラで泳ぎ続けながら少しでも浅いところまでいくのに必死だった。 気がついたら僕はやっと自分の身体が海に対して垂直になることができた。 僕は砂浜を見た。 誰かがいる。誰かが。 だから僕は歌った。 波に揺蕩いながら。 今はこの石1個と、僕と、波と、砂浜にいる誰か。 気がついたら、僕はずっと「大丈夫だよ-」って歌い続けてる。

 

三.  今出たばかりの朝日に照らされた海岸沿いを走る一本の列車が目の前を横切っていく、あちら側からも、こちら側からも。 人魚は想像した あの列車の中にはどんな人たちが乗っているだろう 人魚がなぜ陸に上がらないのかというと尾ひれがあるとすぐに深海へ逃げ込めるからでもあり もっというと、落っことしてしまった石ころたちをいつでも探し求めに行けるためでもあった。でもあの列車に乗ってみたいと思う。 あの列車の中に乗っている人々のことを考えみる。

 座っている高校生はテスト前の参考書を開いたり きっと会社の資格試験の勉強をしているサラリーマン 座るなりいきなり絵を描きだした金髪の少女  ずっと膝枕をしてもらっている少年と、携帯に夢中の彼女 初めて雪が降る海をみた外国人 ずっと窓の外をみている彼と セルフポートレイトを取るのに夢中の彼女、と思ったら、二人で窓そばに駆け寄った ずっとシャッターを切りつづけている人 咳をし始めたおばさん それを聞いて咳をし始めたおじさん 幼稚園の子供とパンを食べ始めたお母さん  アイラインを引き始めた通勤中のお姉さん 眠っているおじいさん 終点を伝える親切な人 遅刻を気にしているようないないような凛とした運転士 いつも観察しているらしき人 窓の外を見つめて、心ここにあらずの子 たまに泣いたりしている子 途中で止まってしまった列車

 夏休みも冬休みも春休みも、全ての季節が一度にきているらしいこの列車の中で ずっと終えていない宿題を抱えているらしき人 青信号をさがしていて、もう何もかもが青い ノートの最後の一行がなかなか書き終わらない 最後の一行を書いたら、私の宿題が終わって 長い長い夏休みが終わる 二度とこの列車にも乗ることはない 考えれば考えるほど、なぜやっているのかが分からないこの宿題は、私がやり残したたった一つのこと。そのためにその前までの文章を入念に綴ってきた。神様から合格点を貰うために。

 それで、そのノートを抱えたまま窓の外を見ると、 いつか海の底でみた小さな人魚のミイラが、ミイラじゃなくまるで人間みたいに、窓の外から僕に微笑んでいる 彼女は砂浜に上がって歩き出すとその足からはずっと水が流れてきていて、砂漠が濡れていった。僕は「見つけた」って思う。その足の指を多分僕は知ってる。時々その小指が痛んでいるかもしれないってことを、このずっとゆっくりと続いてるような陸の上で。

 新しく生まれた日が砂浜に落ちていった鱗を照らして僕に道標をくれた だから安心してノートを閉じて僕は良く眠ることにした。目覚めたら お隣の眠りこけたおばさんにちゃんと声をかける 終着駅ですよって 彼女は僕にありがとうって言った 何色でもない空の彼方から、ただ分かった なんとなく 合格したって気がした  だからもう うちに帰っておいしいご飯を作ろう 平凡なものも、初めてのものも 混ぜ合わせて新しい栄養 今作るから 新しい星はすぐそこ 引越しても  やり方はたぶん同じ 毎日飽きるほど 歌ったりしながら

四.  海と陸とを隔てる砂浜は、少し上空から見ると、とても細く長い。まるで私とあなたを分けているベージュのborderのように。 でも、その砂浜は途中から砂丘に繋がっているようだった。すぐに森にたどりける、そこでは泉が沸いていて、周囲には沢山の鳥たち(その時元人魚が知っていた動物は、魚達以外には海に遊びにくる鳥達だった)の他に、珍しい動物か仲良く水を分かちあって暮らしているに違いない、と彼(または彼女)は思っていた。 しかしどれくらい歩いても 歩いても、森には辿り着けず、だんだんと目前を上がっていく地平線だけ、そしてとうとう自分は砂の坂を登っているのに気がついた。 この砂の坂には頂上があるらしく、だから人魚は歩いていけた。あの頂きまで歩けば、周囲を見渡して、とにかく誰かを見つけることが出来るかもしれない。 しかし、いっこうにその頂上が近づかないので、人魚は砂浜に横になって休んだ。

とつぜん目の前の景色が変わった。左の頬を砂にひっつけながら、砂を初めてよく見てみる。なんて柔らかでキラキラと輝いてるカケラなんだろう、それは海底でみるよりもずっと絶え間なく輝いていて、こんな自分の先行きを拒んでいるのがこんなに美しい砂なのだったら、私はここで息絶えても仕方がない、とさえ思った。

 人魚は考えた-私なんで砂浜に上がってしまったのだったっけ。私はあのとき、向こうに走っている列車をみて、歌い出していたんだった。それで、突然あの列車の中の人に聞こえるためには、もっと近寄る必要があるんじゃないかって思ったの。 思い巡らせていると、砂丘の頂から、大きな釣り針が鳶かと思うほど勢いよく飛んでくるのが見えた。 「危ない!」 あんなものを振り回しているのは誰なのかしら..と思っていると、釣り人らしき大男が頂から駆け降りてきた。 「やあ、君、危ないじゃないか!こんなところで寝っ転がって? 海風がすごいから、釣り針がこっちに流れちまったんだ、僕はDavid.」と急に快活な笑顔で大きな右手を差し出す。

人魚は握手は断るべきではないと思ったのと、他に頼る人もいないので右手を差し出した。するとDavidはそのまま引っ張り上げてくれたので人魚は上手にすくっと立つことができた。 男はなかなか右手を離さないので、人魚の方も離すタイミングを掴めないでいた。ただ、失礼にならないように、嫌われないように、次の質問にちゃんと答えてもらえるように、細心の注意を払いながら、ゆっくりと微笑んだ。 「君は陸のものとは思えないね。ああ、僕は見ての通り、釣り人さ。しかもプロの。こんな釣竿、僕以外に持ってないだろ、でも僕は特別に作って貰えるんだ。」 人魚は身構えた。この男は危険だ。魚釣りなんて野蛮だ。 しかし、男はすぐに勘付いて 「キャッチ&リリース.全ての魚達を僕は元いたところに帰してる。そんな釣り人いても良いだろ?僕は魚が好きで、彼らとただ遊びたいだけなんだから」 人魚は考えた。「彼の考えは、そんなに悪くない。」 「でも、毎日それをやっていると、魚のほうでもあなたのことを覚えてしまうんじゃないかしら。それで、釣りやすくなるっていうか、魚達の方から戻ってきてくれるわよね?そうだと本当に素敵だと思うわ。それで魚達もきっと他の魚達と、お友達になったりするのかもね、あなたという1つの世界を介して」 すると彼は楽しそうに言った。 「いや、魚達は、それぞれの場所に住むんだ。僕達人間みたいに」 それで、何故だかは分からないけれど、人魚はとても悲しく思った。やっと見つけた太陽の光みたいな希望はあっさりと遠のいてしまった。 「では、例えば、この砂丘の彼方側にらすむ魚の群れと、私が一緒に過ごしことがあるこちら側の魚達は、決して出会うことがない、ってことなのかしら」急に襲いはじめた絶望を顔に出さないようにして人魚はあえて聞いた。 「...おい、君をガッカリさせたくはないよ、そんなつもりじゃないんだ。でも...多分これは本当のことさ。だって、きっと話す言葉すら違う、そんなようなことなんだ...ねえ、それよりお茶でも飲もう。僕は、素敵なカップを持ってる」

彼は釣竿を砂に刺して固定させた。そして小さな椅子とテーブルを人魚のために用意をした。 その釣竿の先が、ちょうど人魚の頭の上にきていた。 「あれ?私釣られるみたいになってる。でもそのお茶、中で今にも小さな花々が咲きそうになっている、あのお茶を私飲みたい...危険かもしれないのに、私は相当疲れてるようだわ..」 頭上の釣り針は気になったけれども、そのお茶を飲むと人魚は心底ほっとした。そして、この男はとても良い人なのかもしれない。と思った。 実際に彼はとても紳士的で、釣り針はただの釣り針だった。彼は終始機嫌良く話した。自分が撮った色々な写真を人魚に見せながら、興味深い話や面白い話をしていった。 しかし人魚は考えはじめた。 これは、ある種の、いわゆる「マーケティング」ではないのかしら? 人魚は、男の話にできるだけ自然な笑顔でうなすきながら、考え続けた。彼は、餌の撒き方や、取りたい魚のいる場所を、その季節その日の天候でちゃんと予測して、出来るだけ多くの魚達を、効率よく集めるだろう。 それの何が悪いことなの?人魚は思った。 魚たちは、たらふくか少しか を食べてうちに帰る。その繰り返し。「それの何が悪いの?」

 釣竿を捨ててイエスキリストについて行った、つつましやかな弟子達の話。人魚はいつか聞いたことがある-人間が本当の話、または1つの物語りとして海辺で語っているのを遠くから聴いたことがあったから。でもその人がおっしゃったのは、「人を釣る漁師にならないか」。 マーケティング、と呟いて人魚は思い出した。 「君は、この作品をもっと多くの人に読んでもらいたいって思わないのかい?」 電話の向こうで言う彼の声は暗くなった。 私には分からなかったし、第一私はただやるべきことをやっているだけで..ああ、本当は自分自身のために。 でもまた同じ質問。 多くの人に伝えることが出来るとして、 「変わる何かは 何?」 もし本当に何か変わるなら、あの電車の人達が海の中に何かを見つけてくれるから、きっとその方がちょっとした、驚きかもしれない。 夏休みや冬休みや春休みの宿題がちょっと早く終わるのかどうかは知らないけど。 釣り男に、どうやって、マーケティングを教わることができるかしら…。

五.砂の丘の上から見る海と空と鳥達の光景は、人魚が海の中で想像していた以上に美しい光景であった。陽はもうすぐ暮れようとしていて、地平線に向かって空は徐々にピンク色に染まっていった。ずっと動き続けている雲は、それでいて時を止めたみたいに、光を撒きこみながら夜に全てを引き渡そうとしていた。 地上の夜って美しいものなのかしら。「夜」って正確には、いつからいつまでのことをいうんでしょう- その間、陽が沈むまえの星たちがだんだんと姿を表した。

そうして彼らの時間がやってきた。 Davidは話続けていた。そしてふと、 「こんな素晴らしい夕方に、誰かと一緒にお茶を飲む。それが結局一番僕がやりたかったことなのさ」と小さく呟いた。 この釣り人は、ここに毎日居たんだろうか?魚たちを集めては、離してあげるために?それをなんと呼ぶのかしら?それは私が人間世界で生きていくために必要ないわゆる「マーケティング」かしら? 今となっては、人魚は彼に何も質問が出来なくなってしまっていた。

 「僕、ここでレストランを開こうと思う。時々、遊びに来て。君は、あのポニョのように、ハムとか食べるんだろうか..? さ、君はすごく忙しいんだろう。今すぐにここから去るんだ。そのように、僕は今言ったからね。」Davidは立ち上がるともっと大きくみえたが、その足は怪我をしていた。 「ブレーキを踏みながらアクセルを踏むと、こうなるよ、さ、行くんだ。今度来たら僕のおもちゃを見せてあげよう。いつか皆んなに見せるための。けど、君のことも早く皆んなに見せたいなって思う。もし君が嫌じゃないなら」 人魚は考えはじめた。レストラン..ハム..ご飯。とても懐かしい響き..そして急に思い出して、ガタンと立ち上がった。その勢いで人魚が座っていた椅子が坂から転がり落ちてしまったほどだった。

 

 ご飯を作る!!

 

「Davidさん、ほんとにありがとうございました。私、大事なことをすっかり忘れていて、また来ます、たぶん。あなたにちゃんと分かるように。」 人魚は時々転びながら、砂の丘をかけおりた。とりあえずあの一番星が出ている方向へ。早くご飯、ご飯、ご飯.. 私はお家でご飯を作るために生かされたんだった。 ポケットのなかに左手を入れると、もうあの守り石が無い。 走りながら、人魚は焦ってきた。 「どうしてどうしていつも、大切なものから私は失くす-」泣きたい気持ちで、走り続けた。 眼下に走る電車の中は、オレンジ色の光に満ちていた。あの人たちあげられるもの、また落としちゃった。

 駅からは、その電車から出てくる人々で溢れかえっていた。その人たちがいっせいに吐き出されている改札の横には 「落とし物センター」の看板があった。 地上が揺れているみたいに足元はふらふらしながら、なんとか歩いていき、その窓口をのぞいてみた。 「あの、私落とし物したのですが..」 駅員と同じ制服を着た女性は、メガネ越しに人魚の目をじっと見つめていった。 「どのような、落とし物でしょうか? 何時ごろ、どの辺りで。お心当たりございますか?」 言いながら小さな記入用紙と鉛筆を机において、また業務に戻ってしまった。 頭の中で、雨が降る音がきこえてきた。 駅の「忘れ物センター」には、沢山の色とりどりの傘がぶら下がっていた。 「ああ、あれはなんというのでしょう。とても綺麗..」 その横には、また色とりどりのマフラーや帽子、手袋(それは大抵右手のみ、あるいは左手のみであった)... 人魚は思った。 賢い人間達ですら、毎日こんなに沢山の落とし物をしてる、、しかもあんなにきれいな物達なのに… 私の落とし物、きっとここにはない。 でも、あの傘、あの傘はどうしてあんなに光ってみえる。 彼女には、ある一つの壊れかけた、開きっぱなしの透明の傘がとても気になってきた。

七.忘れ物センターには、カラフルな傘が並んでいたがその横の部屋の隅の方には、透明の傘が3本くらい立てかけてあった。 あの傘は、私にはどうしたって見覚えがある。 だって、私はミイラになるずっと前にあの傘に守られたことがある。「間違いない。」だって傘の方からもまるで私のことを呼んでいるみたいだもの。 何故その傘がここにあるのでしょう。 「ご記入されましたでしょうか?」 センターの女性は、何かひと仕事を終えた様子で、先程とは違い、満足気に少し笑顔でこちらに戻ってきた。 「はい、私、その..長い間外国に住んでいたために、少し書く文字を忘れてしまったようなんです。でも、これだけははっきりとお伝えできます。あの...あの1番端に立てかけてある、透明の傘、あれが私の落とし物なんです」

 窓口の女性は、人魚の上半身を観察した。この人は、とても疲れているようだわ。髪はグシャグシャで、まるで砂嵐の中を走ってきたみたいに、砂と雨の匂いがする。。「あら...そうだったのね。透明の傘なら、3本ありますし、誰も取りにこられないのですよ、長らく。少し待って」 そうして彼女は、改めて人魚に愛情深い眼差しを注ぎながら、1番きれいな透明傘を持って掴んだ。 人魚は咄嗟に「いえ、それではなくて、端の、ちょっと壊れてる方のが、私のなんです...」 地上では思いがけず声がよく通って、改札口にまで響いていった。人魚は、必死になっている自分がなんだか恥ずかしい気持ちになってきたが、あともう少しであの傘に会えると思うと心にぽっと灯がともったような暖かさを感じた。 彼女は少し驚いたあと、ああ、というように頷いて、彼女は人魚の傘をやっと持ってきてくれた-。 「ほんとにほんとに、どうもありがとうございました...!」

人魚はお辞儀をするや否や、駅構内の人混みを泳ぐように上手にすり抜けながら、早くその傘を差したい一心で駅の外に出た。 「これは...絶対にそう。私がある人から借りたままの傘だけど、いつも私を守ってくれていた傘、どうしてこんなところでまた会えたのかしら。ああ、本当に奇跡ってあるんだわ...」 それから人魚は懐かしさでいっぱいのその傘が、まるで自分の身体の延長になったみたいに仲良くさした。空の星は、真っ直ぐにその透明な傘を通して、人魚に光を降り注いでくるようだった。 さ、これで雨に濡れずにお家へ帰れる..

八.僕にお家があったかどうか..現実には、帰る家があった。 「ご飯まだ?」 「ごはんってお米のことじゃなくて、ご飯のことだよ」 「お米って誰も言わないし」 「言っておくけど、米を好んで食べるのはこの辺の国の人だけだからね、パンこそが大事なんだ。人間の生きる糧、なのさ」 「パパ、私パンの方が好き。ごはん嫌-い」 やっとのことで準備出来た、賑やかな食卓で、人魚は一息つきながら安心してにっこりとしてみると同時に、ふとある声を聞いた。 『人はパンのみで生きるものではない』 -ええ。確かに。 次々とたいあげられる、空いた食器類をそばから片付けながら人魚は答えた。

 「君、何企んでるの-?」 夫が訝しげに、多少面白そうに聞いた。 彼は色々なことに気がつかないタイプの人間で、だから人魚はより心自由に過ごすことが出来た。彼はめったに人魚の中の感情に気がつかない。彼女の内心が嵐のようにぐるぐる回っていても、泣いても気がつかないほどなので、人魚の心はかえって自由で、解放されているのだった。 だって、「どうかした?」って聞かれたら上手く説明出来ないし、説明するとその世界がすぐに失われるか、似たような嘘になってしまう確率の方が、高いから。そう思いませんか? しかし、本当に久しぶりに彼は聞いたのです。だから人魚はちゃんと答えました。

「最近持ち歩いていた、月のピンバッジを落としてしまったの。知らない?」 「クレスク先生に聞いてごらん。大通り公園で、彼がティーカップの中から釣り上げていたよ」 彼は理論的であるべき化学者なのに、暇になると映画ばかり観ている、時として詩人のような支離滅裂なところのある人だった。 それから人魚は思い出しながら、考えた。 結婚をするときに、彼は彼女に聞いた。 なぜ、一緒になるかということを。 人魚にはちゃんとした理由があった。 彼らは教会のミサ中に出会った。 「peace be with you」と言って握手をした。そのときに何かが起こったことを彼女は知っていた。そして帰り道に、いつも独りぼっちにみえる彼の背中からこっそり祈った。その頃、「真剣なお祈りの効果」を測定することは、彼女の趣味であり、実際に仕事になるかもしれないくらいのところまで来ていた。お祈りのプロというものがあるとしたら-彼女は彼とは反対に映画を全くみないのであるが、飛行機の中でみた「天気の子」をみて真剣に嬉しくなった-ほら、お祈りって普通に効くでしょう-?

「彼にお友達が出来ますように、1人じゃありませんように」するといつも独りぼっちに見える彼は遠くから振り返って、足踏みしながら歩くので、彼女はついに追いついてしまった。そしてついに追い越す瞬間、「君はそのギターをひくのかな?」彼女はギターで伴奏をするために教会にギターを持って行っていた。実際にその日の午後は練習の日だった。彼女は立派なSisterになるために良い、あらゆる勉強をしていた。そして、人魚は考えた。さっきのお祈りが効いたのね、こんなに早く..そしてこれを断わると、「私は神様を裏切ってしまう」。

 その話を正直に彼に話したとき、彼は動揺して両手で顔を覆って言った。そんなに喜んではいないようだった。沈黙の後、彼は質問した。 「君が1番欲しいもの1つ、あるとしたらそれは何だ?」 彼女は少しだけ考えて、ほとんど考えずに答えた。

 「自由 Liberty」 彼は短く頷いた。 落とした月のバッジのことで、話は終わった。 自分の国に話になると、質問は終わると彼女は知っていた。 少し笑って、彼は夕食を食べている。彼の頭の中は、今もう違うことでいっぱい。外国のニュースを見ながら、彼は突然に言う。 「ねえ君、世界は大変なことになってきたよ。 時期に悪魔がやってくる。大変な時代だよ、ほんとに.」 私とは似ても似つかない性格の彼は、しかし悪魔の足音には敏感らしい。それで私はまた現実に、あるいは夢の中に目覚める。 「あら、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。でも、私に何が出来るかしら..?」 さて、未だ誰からも呼ばれてもいないのに。自分からマーケティングしていくHeroなんて、いるのかしら?

九.「僕にそんなHero願望があったなんて、全く知らなかったよ。何せ僕は夢の中で、校内中にこんなふうに叫びながら走り回っていたんだ、『僕が君を守る!僕が守る-!』ってね!おかしいだろ」-それ、私にもあるかもしれない。

人魚は思った。私はずっと男の子だと思っていたから、お母さんがピンク色のご飯を炊いた日に、私は本当に心底驚いたの。だって「ああ、もうすぐ私が男の子だってことがバレちゃう。そしたら私もうこの町には居られない。両親もかわいそうだし、絶対に許さなれないわ。また一つ、罪を作ってしまう。家出するなら、どの方角に行くべきくしら」ってね。家出の地図を作り始めていたしね。

人魚は思い出しながら、「その月、心当たりのところ、ちょっと探してくる」と言ってから小さな自由を得た。透明の傘をまた差して、夜の散歩に出る機会を。外の空気は新鮮だが、もっと物思いをさせるような暗闇になっていた。

私は他の全部の傘を失くして(実際に、傘は全て無くしてしまうのが決まりだった)よく雨に濡れている。そうして、とても都合が良いの。泣いても良いし、poolの中で泳いでるみたいだし。でも、警察や子供達のお母さん達にきっと変に思われるから、これからはこの傘を差そう。するとちょうど良くまた雨が降ってきた。人魚は夜空に向かって透明の傘を差した。 雨つぶが傘のてっぺんからその傘をコーティングするみたいに、転がり落ちはじめた。ああ、何て楽しいんでしょう。ずっと眺めていると、月明かりに照らされた雨粒は、次第にキラキラと色付いてきた。その間人魚は、海底にある石ころ達のことに思いを巡らせた。確かに、海と雨とは、繋がっているんだわ..。

私の落とした石ころ達は、今ごろ海でうまくやっているかしら。ばら撒いたのは私なのだから、いつか取りに行きたい。必ず。どうやればいいのかは全く分からないのだけど。

 

でも、あの1つだけは、この地上にあるはず-。私が地上に連れてきてしまったあの石は、海に帰りたがってはいないかしら...?傘を滑り落ちる雨粒たちを見つめながら、人魚は思った。

十.Haloの歌を聴いたのは、駅構内のCafeにいたとき。私は何かが変わる瞬間を見た。私の心臓部がとても強い引力で反応しているのを。この曲は、私の中の何かを目覚めさせた。それは確実な予感だった。

人魚がミイラになって海底で「永遠」とも思われる長い夢を見ることにしたとき、最初の夢はこれだった。

ある人があそこに座ってる。そして振り向いて、見たこともない、これからも絶対に見ることはないくらいに綺麗な青色の石をくれた。これがあれば、私は何処でも生きていける。と思った。人魚はその石を握りしめて、永遠の眠りにつくことが出来ると思った。その石はいつも人魚の子守り唄になった-

 

「その設備は電気を作り続ける..続けなきゃ、ずぅーっと、ずぅーっっっとですよ、永遠にね」目の前のクライアントは確かにそう言った。私は目を丸くした。あまりにも驚いて...。永遠って言ったの?この人は。沈黙が続く中、別の人がいったん窓の外を見てから、「いや-こんな嵐だから、先生が雨に濡れてないか心配してましたよ!無事においでになるかどうか!」私は考えるのにとても忙しくなった。「今日は遅れてしまって、申し訳ありませんでした。でも、その、、」永遠って言ったの?

十一.その日の帰り道、疲れ切って乗っていた列車は、途中で止まってしまった。行き先を確認しないのは悪い癖だ。でもその日は、最初に目の前に現れた列車に乗りたかった。目覚めると、ほしみ駅だった。誰もいない列車を降りた。何で何だろう?何でこんな小さい駅が終点なの?次の電車が来るまで、彼女は2度くることのない駅の写真を撮り続けた。それから泣いた。(ちなみにその3年後、私はこの駅から近い場所に引越しをすることになった)

-時間なんて1ミリも経ったていない-

この駅は、私に永遠を思いださせてくれた場所。

それから、いつもずっと星が降るのを待ってる。

そんな時、私の心は歌っている。

私にはあの青い石の再現は不可能だ。

到底不可能だ。あの子だけには絶対に敵わない。

あんな言葉は再現不能だ。

あんな音楽は、再現不能だ。

だけど-。だから私はあの青い石を貰った。これだけは、無くならない何かだ。

それに近い何かなら再現できるかもしれない-この駅から出発すれば、きっと何かが分かる。

私にもそのような煌めく永遠の石、きっと創り出せる。

十二 もし時間が経っていないなら、生きていて死んでいても、同じようなものではないの?

だって私はずっとここにいる。

砂浜の上で星を待ってる。砂を噛みながら。

A面の音楽が流れている間に本当はB面の音楽が一緒に鳴り続けているような、そんな感じ。

いつも見えている世界のすぐ近く(B面)で別の物語がずっと走ってる。

だから、この世界は思ってるよりも、もっと複雑で、その複雑性はシンプルだ。

「死んだらだめだ。」

何故だがは知らない。

でも殺されるその日まで。

ちょっとだけ、引越してみる。そのB面に。その水面下に。隣町でもいい。

-隣に新しい惑星ができたら?

-それもいいね!

-とにかく今すぐ引っ越そう。

-で、ポケットのあの石は...?

-それと、君が海にぶちまけてくれちゃった僕らの渾身作。

-海にぶちまけて序でに種まきもしたって言い訳?

-そのまま海底にあっても、きっと海に貢献するさ、ポニョのお母さんみたいな生き物ができてくるんじゃないか、あ、既に居るか。

..でも、私のお母さんはまあこんな風に言うでしょうね。

「どうしていつも、生きるか死ぬかなの?なんでそういう風なの?神様の愛がなんなの?そんな小学生..母さんどうしたら良いの?」

(ちなみに私は母になり、子供は11歳と9歳になった。私が9歳の男の子で、11歳の女の子だった時は、神様の愛を考えてた。森の中で1人歌ってた-母は大変苦労したことでしょう。)

「出来る子は何でも出来るから」

いつかあなたに曲をあげましょう。

普段は大人しい私が「尋常じゃなく泣き喚くから」父が買ってくれたピアノ。新しい家に連れ戻しましょう。

Sr.になって弾くはずだったギター、息子が今弾いているギター、彼と一緒に歌いましょう。

そして娘、彼女はその間くるくると踊るでしょう。もっとClearに世界を観るために。

十三 夏の精霊が降り注ぐある日曜日の午後、青信号になると横断歩道の向こうまで私を迎えに来ていSr.Johanaは

飛び上がりそうに嬉しそうな笑顔、笑い声を彼女の声帯に押し込めているような笑顔でジィーっと、私がその横断歩道を渡ってくるのを見ていた。

彼女の白い修道服が太陽に反射して光っているのと同じくらい、彼女の顔は輝いていた。彼女の背後に私は家のようなものを感じた。「あなたは、神様のお気に入りなのね。彼はとてもしつこいからね、気をつけて。あなたには分かるでしょう?...(幾分か小声で)人間の男についていくなんて1度きりの人生にとって全くナンセンスだって、賢いあなたには分かるでしょう?さあ、天使はSweetyなだけじゃない、賢いのよ!」

一通りの告白を聞きながらしかし彼は言った。「..とはいえ、君は人間の男が必要なよう人のように見えるけどね?」そして彼は、紙みたいに軽い私の魂にウェイトを置き始めた。

 

さて、神様はいったいどんなご計画をお持ちなんでしょう。

「..でも実は、私は神様を、見たことがあるから」

「神を見たものは死ぬ」

[新しい問いかけ]

1.あれは神様ではなく何か違うものだった。

2.私今もう死んでる

 

ずっと謎謎を解き続けているような世界で、皆いろんな紡ぎ方をしている。私とそんなに変わりないよっていう言葉を、ちゃんと聞いてみたい。

この物語はそんなに悪くない、私にしては、とても良く出来ている-寧ろ出来すぎているくらいだ。

でもそんなんじゃない。

そんなもんじゃない。本当の真実まで、もうあと少し手を伸ばしていたい。

だって本当は私はずっと剣を離さなかった。

でも今もう何かが終わったらしい。

それはどの瞬間だっただろう。その境目は何だったか、忘れてしまったけど確かにあった。

私は剣を捨てる。そんな時代、終わらせる。

そうして私の両手が空いて、もっと空に向けていっぱいに広げる。

 

それから、私達が出会う砂丘には、きっとちゃんとレストランが開く。diamondsみたいな星々に讃えられながら。彼方側の群衆と此方側の群衆は、共に美味しいごはんをいただくでしょう。そして星々の祝福の声を聞くのでしょう。さあ、復活祭のパレードが始まる!そしてそのお祭りが終わったら、今度は再び深海へ泳いでいき、あの石達をきっと見つけ出す。

私達はそれをあの月まで、もっと果てしないその先の方へ、持っていく。

私はもうthe parts of the worldになっているから怖くない。いや、まだちょっと怖いかも。ちょうどいい、独りじゃない。

-新しい惑星は動き出してる

 

 

-いけない。

Rukbatのお店は、今休業中で、マーケティングを学ぼうと地球に帰ったのに、ただ僕は復活祭のパレードに参加したって話になってしまった。

なんかうまくない。

え、石?スーツケース?

スーツケースはまた買えば良いさ。

ていうか、今僕もそれを取り扱い始めた。

なんか、自分が好きなものを人にも宇宙人にもに勧めたくなってしまうのは、宇宙共通なんだね!

石はね、あのあとちゃんと回収された。

モノには磁力があって、ちゃんとお互いに引き合ってる。

だから出会うのさ。

ただそれだけだよ。

君が今目の前にいるとしたら、それがどんな形であれ、磁力が働いているんだ。

だからね、本当にありがとう。

一緒に月にまで来てくれて。。

紡いで繋げていくから、星座みたいに

いつかもっと遠くのターゲットに矢を放つ

僕は永遠に失われるべきで無いことについての、長い手紙をただ書いてる

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